フカノキ(読み)ふかのき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フカノキ」の意味・わかりやすい解説

フカノキ
ふかのき
[学] Schefflera heptaphylla (L.) Frodin
Schefflera octophylla Harms

ウコギ科(APG分類:ウコギ科)の常緑高木。高さ15メートル、径1メートル前後に育つ。若枝褐色を帯びた星状細毛を密生するが、のちに無毛となる。葉は大形の掌状葉で、長さ15~30センチメートルの葉柄の先につく。小葉は7~11枚、長さ7~20センチメートルの狭長楕円(だえん)形で、先が急にとがる。11月から翌年1月にかけ、枝頂に散形花序をつける。花は5~8弁、白緑色を帯びた小花で、5月ころ、小球形の果実が黒く熟す。材は下駄(げた)やその他の器具の材料とされる。宮崎県以南の九州、沖縄、台湾、中国大陸、インドシナに分布する。

[植村猶行 2021年11月17日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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