フレームアップ(読み)ふれーむあっぷ(英語表記)frame‐up

デジタル大辞泉 「フレームアップ」の意味・読み・例文・類語

フレーム‐アップ(frame-up)

事件捏造ねつぞうしたり、人に無実の罪を着せたりすること。政治的反対者を孤立させ、弾圧・攻撃する口実とするために用いられる。でっちあげ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「フレームアップ」の意味・読み・例文・類語

フレーム‐アップ

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] frame-up ) 事件や犯人をでっち上げること。政治的反対者を孤立させ、弾圧、攻撃の口実とするために用いられる。捏造。ぬれぎぬ。〔モダン辞典(1930)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フレームアップ」の意味・わかりやすい解説

フレーム・アップ
ふれーむあっぷ
frame‐up

政治的反対者を大衆から孤立させ、弾圧、攻撃の口実とするため一定既成事実歪曲(わいきょく)、変造して利用したり、事件を捏造(ねつぞう)することをいう。一般には「でっちあげ」と訳す。政治的対立が激化している場合によく用いられる政治技術で、大衆心理を巧みに操作、利用することによって効果を発揮する。歴史上有名なものに、1933年ドイツ共産党を弾圧するために用いられたナチスによる国会放火事件フランスドレフュス事件アメリカサッコ‐バンゼッティ事件などがある。日本では、三鷹(みたか)事件や松川事件などがこの種の事件だといわれている。

[佐藤信一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「フレームアップ」の意味・わかりやすい解説

フレームアップ
frame-up

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のフレームアップの言及

【でっちあげ】より

…私利私欲や政治的目的などのために,特定の人物や集団を標的に選び,虚偽の事実によって犯罪の筋書きを捏造(ねつぞう)し,また作為的に事件を惹起して,〈犯人〉をスケープゴートに仕立てあげ,じゃま者として排除し追放していく情報操作や事件操作の技術。フレームアップともいう。その攻撃対象とされ犠牲となる側からみれば,それは虚偽を動員した悪質な策略,不当な陰謀ということになる。…

※「フレームアップ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」