精選版 日本国語大辞典 「三鷹」の意味・読み・例文・類語
みたか【三鷹】
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東京都中部,武蔵野台地の一部を占める市。1950年市制。人口18万6038(2010)。地名は江戸時代,幕府および尾張徳川家の御鷹場があったことに由来する。市内を流れる野川,仙川の流域や井の頭池の周辺には牟礼(むれ),大沢など早くから集落が発生していたが,江戸初期に玉川上水の開削により新田開発が進み,明暦の大火(1657)の際には神田連雀町の被災者が移住し,連雀,井口などの新田集落が生まれた。その後,近郊農村として麦作や野菜栽培が行われてきたが,1924年の東京天文台(現,国立天文台三鷹キャンパス)と明星学園の進出,30年の中央線三鷹駅の設置,33年の京王井の頭線の開通などでしだいに住宅地として開発が進んだ。一方,1930年代に入り通信機や航空機などの工場の進出もめざましく,その後中央航空研究所が設置されて,北の武蔵野市とともに日本の近代航空機工業の中核となった。第2次大戦後,これらの工場跡地に国際基督教大学や官公庁の各種研究所が進出した。現在の市街地の中心はJR中央線三鷹駅のある北部地区で,駅前と下連雀地区に商店街が発達している。さらに中央部から南の調布市寄りに住宅・都市整備公団の新川団地,三鷹台団地,都営の山中団地などの大住宅団地が建設されて,周辺の市街地化が進んでいる。北東端の井の頭公園には神田上水の水源である井の頭池があり,江戸町人の信仰を集めた弁才天がまつられている。
執筆者:井内 昇
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