日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブリス」の意味・わかりやすい解説
ブリス
ぶりす
Sir Arthur Bliss
(1891―1975)
イギリスの作曲家。ロンドン生まれ。ケンブリッジ大学に学んだのち、ロンドンの王立音楽カレッジでスタンフォード、ボーン・ウィリアムズ、ホルストに師事。初期には、ストラビンスキーやフランスの「六人組」などの影響を受け新古典主義的スタイルの作品を書くが、のちにエルガー風の後期ロマン派の作風を示す。1942~44年、BBCの音楽監督を務める。50年にナイトに叙せられ、53年には王室楽長に任命された。主要作品はバレエ『チェックメイト』(1937)をはじめ、『色彩交響曲』(1922)、『弦楽のための音楽』(1935)などがある。また映画音楽にもその手腕を発揮した。
[寺田兼文]