日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホルスト」の意味・わかりやすい解説
ホルスト(Gustav Holst)
ほるすと
Gustav Holst
(1874―1934)
イギリスの作曲家。チェルトナムに生まれる。王立音楽カレッジに学び、スタンフォードに師事。在学中にボーン・ウィリアムズと知り合い、終生変わらぬ友情で結ばれる。卒業後、トロンボーン奏者、ついで、セント・ポール女学校、モーリー・カレッジ、王立音楽カレッジなどで教鞭(きょうべん)をとりながら作曲活動を続ける。彼は、ヒンドゥー哲学や文学への興味からサンスクリット語を学び、またイギリス民謡の研究を行ったが、これらの成果は、初期ストラビンスキーの影響とともに、彼の音楽にこだましている。作品には、よく演奏される管弦楽のための組曲『惑星』(1916)をはじめ、劇作品、合唱曲、管弦楽曲、歌曲などがある。ロンドンに没。
[寺田兼文]