ブリッジバンク(読み)ぶりっじばんく(英語表記)bridge bank

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブリッジバンク」の意味・わかりやすい解説

ブリッジバンク
ぶりっじばんく
bridge bank

破綻(はたん)金融機関の業務を受け継ぎ、民間銀行営業譲渡するまでの間、つなぎの役割を果たす公的な銀行。金融機関の破綻が借り手企業などに与える影響を最小限に抑えるため、公的資金を活用して健全な借り手への融資を継続する。公的な管理のもとで不良債権分離などリストラを進めたうえで、民間銀行に営業譲渡する。金融再生法によると、破綻または破綻寸前の銀行は、ブリッジバンク特別公的管理(一時国有化)のいずれかの手法を選択できる。ブリッジバンクの存続期間は最長3年で、それまでに営業譲渡先が見つからなければ清算される。

[矢野 武]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブリッジバンク」の意味・わかりやすい解説

ブリッジバンク
bridge bank

金融機関の経営破綻に際し,借り手企業などを保護するために,受け皿銀行が決まるまでの一定期間その業務を継承する機関。 1998年7月に政府自由民主党が打ち出した金融再生トータルプランで導入が決められたが野党反発にあい,同 1998年 10月,野党修正案をもとに成立した金融機能の再生のための緊急措置に関する法律創設が盛り込まれた。具体的には (1) 国が金融整理管財人を派遣し合理化を進める,(2) 受け皿銀行が決まらない場合には,預金保険機構が設置する公的ブリッジバンクが営業継承して引き受け手を探すという内容。破綻に際した金融機関はこのブリッジバンクか,特別公的管理 (一時国有化) を受けるか,いずれかを選択する。ブリッジバンクは破綻金融機関預金を引き継ぐほか,健全な借り手への融資を継続する。2年 (最大3年) 以内に最終的な受け皿を探し,事業を再譲渡したうえで,ブリッジバンクは解消される。

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