ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブリュッヒャー」の意味・わかりやすい解説
ブリュッヒャー
Blücher, Gebhard Leberecht, Fürst Blücher von Wahlstatt
[没]1819.9.12. シュライゼン,クリプロウィッツ
ドイツ,プロシアの軍人。 1793~94年の第1次対仏大同盟戦争に功を立て,94年下ライン軍団司令官。 1803年ミュンスター軍政長官,06年イェナの会戦に参加したが,ラトカウでフランス軍の捕虜となった。ティルジットの和約後帰国してポンメルンの軍政長官となったがナポレオン1世の圧力で退役。 13年解放戦争の開始とともにプロシア=ロシア連合軍を指揮して各地に転戦し,その功により元帥となり,翌年1月ラインを渡って苦戦の末パリ入城を果し,ワールシュタット公となった。 15年ナポレオンがエルバ島を脱出すると,再びプロシア野戦軍司令官となった。 15年6月 16日,ソグニーの戦いでは大敗したが,18日ワーテルローで激戦中のフランス軍の側面を突き,ナポレオンに致命的敗北の主因を与えた。常に軍団の先頭に立ち「前進元帥」 Marschall Vorwärtsとあだ名された。
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