日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブリーク」の意味・わかりやすい解説
ブリーク
ぶりーく
Осип Максимович Брик/Osip Maksimovich Brik
(1888―1945)
ソ連の文芸理論家。モスクワ大学を出て、1915年ごろから詩人マヤコフスキーの友人、理論的支持者になった。ロシア・フォルマリストの「オポヤーズ」(詩的言語研究会)の首唱者の一人。主著はプーシキンやレールモントフの言語構造を分析した『音の反復』(1919)とその続編『リズムとシンタクス』(1927)など。マヤコフスキーと雑誌『レフ』(1923~25)、『新レフ』(1927~28)を出し、「事実の文学」「社会的注文」などのスローガンを唱えた。ほかに映画『アジアの嵐(あらし)』(1928)、『イワン雷帝』(1941)その他のシナリオを書いた。夫人リーリャとマヤコフスキーの恋愛関係は有名。
[小笠原豊樹]