ブロモエタン(読み)ぶろもえたん(その他表記)bromoethane

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブロモエタン」の意味・わかりやすい解説

ブロモエタン
ぶろもえたん
bromoethane

ハロゲン化アルキルの一つ。臭化エチル、エチルブロミドともよぶ。エタンの水素原子1個を臭素原子で置換したもの。無色液体。水に難溶、エタノールエチルアルコール)、ベンゼンなどの有機溶媒に可溶。経口・吸入ともに有毒(許容濃度200ppm)。エタノールに臭化水素酸と少量の硫酸を加えて蒸留すれば得られる。


アルカリと加熱すればエチレンを生じる。有機合成エチル化剤として利用される。また、麻酔剤としても用いられる。

[加治有恒]


ブロモエタン(データノート)
ぶろもえたんでーたのーと

ブロモエタン
  CH3CH2Br
 分子式 C2H5Br
 分子量 109.0
 融点  -118.9℃
 沸点  38.402℃
 比重  1.4555(測定温度20℃)
 屈折率 (n) 1.4244
 溶解度 1.067g/100g(水0℃)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「ブロモエタン」の解説

ブロモエタン
ブロモエタン
bromoethane

C2H5Br(108.97).臭化エチルともいう.エタノールに臭化水素と硫酸とを加えて蒸留すると得られる.エーテル臭の揮発性液体.引火点-20 ℃,融点-125.5 ℃,沸点38.4 ℃.1.4555.1.4238.有機合成でエチル化に用いられる.麻酔性がある.劇物に指定されている.[CAS 74-96-4]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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