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臭化水素 しゅうかすいそhydrogen bromide

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

臭化水素
しゅうかすいそ
hydrogen bromide

化学式 HBr。無色,腐食性,不燃性気体。白金を付着させたシリカゲルや石綿を触媒として,工業的には臭素と水素を 375℃で直接反応させて合成する。刺激臭があり,眼,皮膚,粘膜,呼吸器を著しくおかす。比重 2.71 (空気=1.00) ,沸点-66.8℃。水,アルコールによく溶け,水溶液臭化水素酸と呼ばれる。各種臭化物の合成,臭化水素酸の製造,還元剤,触媒 (有機合成) に用いられる。

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世界大百科事典 第2版の解説

しゅうかすいそ【臭化水素 hydrogen bromide】

化学式HBr。刺激臭のある無色の気体で,液体では淡黄色を呈する。臭素と水素とを,白金アスベストあるいは白金シリカゲルなどを触媒として,375℃で直接反応させて製造する。実験室では,テトラヒドロナフタレン(テトラリン)と臭素とを反応させたり,赤リンと水との混合物に臭素を滴下してつくる。液体二酸化硫黄中で臭素と水とを反応させると,硫酸と臭化水素とが生ずる。また重金属臭化物を高温で水素を用いて還元すると高純度の臭化水素が得られる。

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大辞林 第三版の解説

しゅうかすいそ【臭化水素】

臭素と水素を反応させてつくる刺激臭のある無色の気体。化学式 HBr 塩化水素に似た性質をもち、水によく溶けて強酸である臭化水素酸を生じるが、塩化水素と異なり酸化されやすい。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

臭化水素
しゅうかすいそ
hydrogen bromide

臭素と水素との化合物。触媒の存在下で水素と臭素を反応させてつくられる。臭化物にリン酸を作用させるか、赤リンと水の混合物に臭素を作用させても得られる。無色の気体。刺激臭があり、空気中の湿気により白煙を生じる。性質は塩化水素によく似ているが、酸化されやすい点が違っている。水によく溶け、常温で臭化水素酸の約16モル溶液を生じる。水溶液(臭化水素酸)は強酸として働く。47.63%臭化水素酸は沸点124.3℃の共沸混合物である。低温では水和物HBrnH2O(n=1, 2, 3, 4)の結晶をつくる。エタノール(エチルアルコール)、エーテル、アセトンなど酸素を含む有機溶媒によく溶ける。医薬品の原料、臭化物の合成原料として用いられる。毒性があり、眼(め)や気管支の粘膜を侵し、呼吸困難になる。[守永健一・中原勝儼]

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世界大百科事典内の臭化水素の言及

【素反応】より

…化学反応を組み立てる要素となるこれらの反応過程を素反応といい,素反応によって反応中間体あるいは反応生成物が生じる。たとえば比較的低温でのヨウ化水素の生成は,ただ一つの素反応H2+I2―→2HIからなるが,臭化水素の生成は次の一連の素反応からなる。 Br2⇄2Br Br+H2―→HBr+H H+Br2―→HBr+Br H+HBr―→H2+Br化学反応がどのような素反応から成り立っているかを示すことによって,その反応機構が明らかにされるが,そのために反応速度の解析,反応中間体の検出同定などの方法が用いられる。…

【ハロゲン化水素】より

…フッ化水素HF,塩化水素HCl,臭化水素HBr,ヨウ化水素HIおよびアスタチン化水素HAtの総称。ハロゲン原子と水素原子との結合はフッ化水素を除いてはイオン性よりもむしろ共有結合性で,結合のイオン性の程度はつぎのようである。…

※「臭化水素」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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