プリビロフ諸島(読み)プリビロフしょとう(英語表記)Pribilof Islands

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プリビロフ諸島」の意味・わかりやすい解説

プリビロフ諸島
プリビロフしょとう
Pribilof Islands

アメリカ合衆国,アラスカ州に属する島嶼。ベーリング海東部,セントポール島 (91km2) ,セントジョージ島 (70km2) ,そのほかの3島を含む。アザラシキタオットセイの猟で知られる火山島で,年平均気温2℃。植生シダコケのほかは低木に限られ,キツネカモメ,ウミカラス,ウなどが生息する。 1786年ロシア人船長 G.プリビロフが到達したことによりロシア領となり,1867年のアラスカ買収によりアメリカ合衆国領となった。アレウト族が住み,合衆国市民権を有する。近年は野生動物の保護区として見直され,この海域のキタオットセイ猟は,1984年を最後に行われていない。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「プリビロフ諸島」の意味・わかりやすい解説

プリビロフ諸島
ぷりびろふしょとう
Pribilof Islands

アメリカ合衆国、アラスカ州南西部の諸島。ベーリング海東部に位置する、火山性の山がちな島々である。総面積468平方キロメートル。そのうち主要なものはセント・ポールとセント・ジョージの2島で、オットセイ、シロクマカワウソアオギツネ、海鳥類の繁殖地として知られ、とくにオットセイは世界の80%が生息するといわれる。1957年以来、アメリカ、ソ連カナダ、日本により捕獲は厳重な統制下に置かれてきた。1767年にロシアのシンドが発見し、1786年にロシアのG・プリビロフが探検した。1867年アラスカ購入以来アメリカ合衆国領となる。別名ファー・シール(オットセイ)諸島ともいう。

[鶴見英策]

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