日本大百科全書(ニッポニカ) 「プルデンティウス」の意味・わかりやすい解説
プルデンティウス
ぷるでんてぃうす
Aurelius Prudentius Clemens
(348―410ころ)
代表的なキリスト教ラテン詩人。ヒスパニアに生まれる。ローマで要職についたが、50歳ごろから詩作に没頭して、古典期の詩人たちの強い影響のもとにキリスト教詩を書いた。作品には『日々の賛歌』『崇神』『罪の源』『シュムマコスへの反論』『殉教の冠』などがあり、『霊魂をめぐる戦い』は西欧文学におけるアレゴリーの手法の出発点となった。
[土岐正策 2017年12月12日]
『家入敏光訳『日々の賛歌・霊魂をめぐる戦い』(『キリスト教古典叢書7』所収・1967・創文社)』▽『家入敏光著『初期キリスト教ラテン詩史研究』(1970・創文社)』