ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プロコピオス」の意味・わかりやすい解説
プロコピオス
Prokopios
[没]562以後
ビザンチンの歴史家。ユスチニアヌス帝の将軍ベリサリオスの幕僚として,数々の戦役に従軍。 542年にコンスタンチノープルに戻り,代表作『ユスチニアヌス帝戦史』 Hypertōn polemōn logoi (8巻,551~553) を執筆。ほかに,ユスチニアヌス帝の建設事業を称賛した『造営物について』 Peri ktismatōnを著わした。また『秘史』 Anekdota (550頃) は宮廷の内幕を詳細に述べつつ,ユスチニアヌス帝と皇后テオドラを激しく批判し,『造営物について』とはまったく異なった調子で書かれている。軍事に精通していたほか,当代一流の知識人で,ポリュビオス以後最大の歴史家とされる。
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