ベリサリウス(その他表記)Belisarius; Belisarios

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベリサリウス」の意味・わかりやすい解説

ベリサリウス
Belisarius; Belisarios

[生]505頃.ゲルマニアイリュリクム
[没]565.3.
ビザンチンの軍人。ギリシア名ベリサリオス。皇帝ユスチニアヌス1世時代の名将軍。東部戦線でササン朝ペルシア軍をダラで破り (530) ,首都コンスタンチノープルでニカの乱鎮圧 (532) ,一躍その名を高め,皇帝より厚い信頼を受けた。次いで帝国の復興の旗印のもとにアフリカのバンダル王ゲリメルを破り,北アフリカを帝国領とした (534) 。さらに転戦しイタリアの東ゴート王ビチギスを5年間にわたる戦闘で破り (540) ,552年の決定的勝利の道を開いた。しかしその後皇帝の不興を買い,その地位ナルセス将軍に譲った。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

山川 世界史小辞典 改訂新版 「ベリサリウス」の解説

ベリサリウス
Berisalius

505頃~565

ユスティニアヌス1世に仕えた将軍。530年にダラでサーサーン朝ペルシア軍を破り,532年ニカの反乱を鎮圧。北アフリカのヴァンダル王国を征服(533~534年)。536年ローマに入城一時召還されたが,東ゴート王国の大部分を征服(544~548年)。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android