プロトンポンプ阻害剤(読み)プロトンポンプソガイザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「プロトンポンプ阻害剤」の解説

プロトンポンプ阻害剤

製品名
《エソメプラゾールマグネシウム水和物製剤》
ネキシウム(アストラゼネカ、第一三共)
《オメプラゾール製剤》
オメプラゾール(旭化成ファーマ、共和薬品工業、沢井製薬、シオノケミカル、武田テバ薬品、武田テバファーマ、武田薬品工業、鶴原製薬、東和薬品日本ケミファ、日医工、日本薬品工業、日本ジェネリック、ファイザー、マイラン製薬、メディサ新薬)
オメプラゾン(田辺三菱製薬)
オメプラール(アストラゼネカ)
《ボノプラザンフマル酸塩製剤》
タケキャブ(武田薬品工業)
《ラベプラゾールナトリウム製剤》
パリエット(EAファーマ、エーザイ
ラベプラゾールNa(あすか製薬、共和薬品工業、杏林製薬、キョーリンリメディオ、沢井製薬、武田テバファーマ、武田テバ薬品、武田薬品工業、東和薬品、日新製薬、日本ジェネリック、ビオメディクス、ファイザー、陽進堂)
ラベプラゾールNa塩(エッセンシャルファーマ、大原薬品工業、共創未来ファーマ、第一三共エスファ、第一三共、Meiji Seika ファルマ)
ラベプラゾールナトリウム(科研製薬、コーアイセイ、サンド、シオノケミカル、ジャパンフューチャー、ゼリア新薬工業、ダイト、武田テバファーマ、武田薬品工業、大興製薬、辰巳化学、ニプロ、日本ケミファ、日本薬品工業、日医工、富士フイルムファーマ)
《ランソプラゾール製剤》
タイプロトン(武田テバ薬品、武田テバファーマ、武田薬品工業)
タケプロン(武田薬品工業)
タケプロンOD(武田薬品工業)
タピゾール(武田テバファーマ)
ランソプラゾール(共和薬品工業、興和創薬、沢井製薬、シオノケミカル、大興製薬、高田製薬、東和薬品、日医工、日本ジェネリック、日本ケミファ、メディサ新薬、リョートーファイン)
ランソプラゾールOD(カイゲンファーマ、共和クリティケア、沢井製薬、三和化学研究所、シオノケミカル、大興製薬、武田テバファーマ、武田薬品工業、東和薬品、日本ジェネリック、日本ケミファ、日医工、ニプロ、日本薬品工業、リョートーファイン)

 胃酸の分泌を強力かつ持続的に抑制する薬で、H2受容体拮抗剤きっこうざいよりも強い抗潰瘍こうかいよう作用があります。胃潰瘍吻合部潰瘍ふんごうぶかいよう逆流性食道炎十二指腸潰瘍ゾリンジャーエリソン症候群非びらん性胃食道逆流症の治療、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃MALTリンパ腫・特発性血小板減少性紫斑病・早期胃ガンに対する内視鏡的治療後・ピロリ感染胃炎のヘリコバクターピロリの除菌の補助に用いられます。


 またパリエットは、低用量アスピリン投与時における胃・十二指腸潰瘍の再発抑制に、エソメプラゾールマグネシウム水和物製剤ボノプラザンフマル酸塩製剤ランソプラゾール製剤は、低用量アスピリン投与時における胃・十二指腸潰瘍の再発抑制、非ステロイド性抗炎症剤の使用時における胃・十二指腸潰瘍の再発抑制にも用います。


①過敏症状(発疹ほっしん・かゆみなど)をおこすことがあります。このような症状がおこったら服用を止め、すぐ医師に相談してください。


②ショック、アナフィラキシー汎血球減少症、無顆粒球症、血小板減少、肝機能障害、黄疸おうだん、中毒性表皮壊死えし融解症、皮膚粘膜眼症候群、間質性肺炎、間質性腎炎が現れることがあります。


 そのほかランソプラゾール製剤では、顆粒球減少症貧血、偽膜性大腸炎などの血便を伴う重い大腸炎が、エソメプラゾールマグネシウム水和物製剤では、劇症肝炎、肝不全、横紋筋融解症、低ナトリウム血症、錯乱状態が、オメプラゾール製剤では、溶血性貧血、劇症肝炎、肝不全、視力障害、低ナトリウム血症、横紋筋融解症、錯乱状態が現れることがあります。


 ボノプラザンフマル酸塩製剤では、偽膜性大腸炎などの血便を伴う重い大腸炎が現れることがあります。


 このような症状がおこったら服用を止め、すぐ医師に報告してください。


 薬によっては、下痢便秘腹部膨満腹痛吐き気白血球減少、口の渇き、頭痛、ねむけ、めまい、血圧上昇、女性化乳房、肝酵素上昇、味覚異常、むくみなどがおこることがあります。


 このような症状がおこったときは、医師に相談してください。


①錠剤、カプセル、顆粒などで、1日1回食後の服用が原則です。ただし、服用法については医師・薬剤師の指示を守ってください。


 また、十分な水で飲んでください。


②過去にこれらの薬で過敏症状をおこしたことのある人には使用できません。アレルギー、肝障害のある人、妊婦あるいは現在妊娠している可能性のある人、母乳で授乳中の人、高齢者などは、あらかじめ医師に相談してください。


③ほかの薬を使用する必要のあるときは、医師に相談してください。とくに、アタザナビル硫酸塩製剤、リルピビリン塩酸塩製剤とこの薬を併用することはできません。また、ジゴキシン製剤、イトラコナゾール製剤、メトトレキサート製剤などと併用すると副作用がおこることがあります。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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