プロプリオピテクス(読み)ぷろぷりおぴてくす(その他表記)Propliopithecus

最新 地学事典 「プロプリオピテクス」の解説

プロプリオピテクス

学◆Propliopithecus

エジプトのファユームの下部漸新統から発見された化石ザル。これと近縁エジプトピテクスAegyptopithecus)がいる。パラピテクスと違い,小臼歯は2本あり,狭鼻類の特徴を示す。下顎大臼歯では,タロニッドが広く,パラコニッドを除く五つの咬頭が存在。基本的に,大臼歯の咬頭は低く,幅広い切歯をもつので,果実食性とされる。類人猿でも旧世界ザルでもなく,原始的な狭鼻類のグループの一つと考えられる。近縁のエジプトピテクスは現生の真猿類よりも脳は小さいが,漸新世の哺乳類や始新世の原猿類よりも大きく,特に頭頂部が発達。移動するときは,しっかりと枝を握って進む。

執筆者:

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「プロプリオピテクス」の意味・わかりやすい解説

プロプリオピテクス
ぷろぷりおぴてくす
Propliopithecus

化石霊長類の1種。1908年、エジプトのファイユームの第三紀漸新層から左右一対の下顎(かがく)体片が発見された。翌年シュロッサーはプリオピテクスより古いものと考え、表記のようにPro(先の)をつけて発表し、テナガザル祖先とみなした。最近では歯の研究からテナガザルばかりでなく、ショウジョウ科を含むヒト上科の祖先とみられるようになった。

[香原志勢]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プロプリオピテクス」の意味・わかりやすい解説

プロプリオピテクス
Propliopithecus

化石霊長類の一つ。テナガザル科に属するテナガザルに近い無尾猿で,エジプトのファイユームの古第三紀漸新世前期の地層から発見された。類人猿進化過程では初期のものに属する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のプロプリオピテクスの言及

【化石霊長類】より

…前者は多くの特徴によって原猿類と真猿類の移行的位置にあり,後者はかつて最古の人類ではないかと騒がれたオレオピテクスへと進化し,絶滅した。そのほか,中新世化石類人猿ドリオピテクス類につながるといわれるエジプトピテクスEgyptopithecusやオリゴピテクスOligopithecusやプロプリオピテクスPropliopithecus,中新世テナガザル類のプリオピテクスやリムノピテクスの祖先と思われるエオロピテクスEuropithecusなども見つかっている。中新世になると,広鼻猿類や狭鼻猿類,さらに後者に含まれる類人猿や人類の祖型がほぼ完成したということができる。…

【霊長類】より

…漸新世は霊長類化石の乏しい時代であるが,エジプトのファユウムでは多彩な化石が出土しており,その一つ一つは原始原猿類と真猿類をつなぐ重要な意味をもつものである。ショウジョウ科のエジプトピテクスAegyptopithecus,オレオピテクス科OreopithecidaeのアピジウムApidiumとパラピテクスParapithecus,ヒト上科に入ることはまちがいないとされるエオロピテクスAeolopithecus,オリゴピテクスOligopithecus,プロプリオピテクスPropliopithecusなどである。またアルゼンチンで最初のオマキザル,ドリコケブスDolichocebusが発見されている。…

※「プロプリオピテクス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

〘 名詞 〙 春の季節がもうすぐそこまで来ていること。《 季語・冬 》 〔俳諧・俳諧四季部類(1780)〕[初出の実例]「盆栽の橙黄なり春隣〈守水老〉」(出典:春夏秋冬‐冬(1903)〈河東碧梧桐・高...

春隣の用語解説を読む