6音から構成される音階。下から3番目と4番目の音の間がつねに半音の音程をもち、他のすべての音の間は全音の音程をもつ。したがって、ヘクサコードの両端の音はかならず長6度音程に開いている。ピアノではハ音からイ音までの6つの白鍵(はっけん)によって、また階名唱法ではド―レ―ミ―ファ―ソ―ラによって、ヘクサコードを表すことができる。ヘクサコードの音階は、近代西洋音楽におけるようなオクターブの反復といった基本観念をもたず、旋法性が支配する中世からルネサンスにかけての音楽に相応する。とくに16世紀のミサ曲やマドリガーレなどにおいて、この音階はしばしば定旋律として用いられた。なお、ヘクサコードに関する音楽理論は、イタリアの理論家グイード・ダレッツォによってすでに10世紀に体系化されている。
[黒坂俊昭]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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