ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘルトリング」の意味・わかりやすい解説
ヘルトリング
Hertling, Georg, Graf von
[没]1919.1.4. ルーポルディング
ドイツの政治家,哲学者。 1880年ボン大学,82年ミュンヘン大学各教授。中央党の帝国議会議員 (1875~90,96~1912) 。 1912年バイエルン首相兼外相。 17年 11月帝国首相兼プロシア首相となり軍の独裁に抵抗,18年西部戦線におけるドイツ軍最後の攻勢の失敗後,連合国と対等の立場での和平交渉を試みたが失敗して解任された。哲学者としては新トマス派に属し,神学的目的論の立場から政治哲学,社会哲学を確立しようとした。主著『自然法と社会政策』 Naturrecht und Sozialpolitik (1893) ,『法,国家,社会』 Recht,Staat und Gesellschaft (1906) ,『わが生涯の回想』 Erinnerungen aus meinem Leben (2巻,19~20) 。
ヘルトリング
Härtling, Peter
[没]2017.7.10. リュッセルスハイム
ドイツの詩人,小説家。第2次世界大戦中,父に従ってチェコスロバキア,オーストリアを移動した。1952年以降ジャーナリストとなり,1967~73年フィッシャー書店の編集者として勤めていたが,1974年から作家活動に専念する。『泉水』Unter den Brunnen(1958)などの抒情詩から小説に進み,『家族の祝宴』Das Familienfest(1969)などを著した。また,現実に目をすえた青少年向けの作品も多く発表し,『おばあちゃん』Oma(1975)でドイツ青少年文学賞を受けた。ほかに,『ヒルベルという子がいた』Das war der Hirbel(1973),『ヨーンじいちゃん』Alter John(1981)などがある。
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