日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベゼリ石」の意味・わかりやすい解説
ベゼリ石
べぜりせき
veszelyite
含水リン酸第二銅・亜鉛の鉱物。かつて秋田県協和町(現、大仙(だいせん)市協和)荒川鉱山(閉山)から発見されたときは、新鉱物として荒川石の名称が与えられたが、その後この鉱物に同定された。自形は短柱状をなすがまれ。二次的生成物とされているが、荒川鉱山ではこれを含む鉱物集合中に対応する初生銅・リン鉱物が見当たらず、二次的生成物としての取扱いが疑問視されている。命名は、最初の発見者であるハンガリーの鉱山技師ベゼリA. Veszelyi(1820―1888)にちなむ。
[加藤 昭]
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