ボプタツワナ(英語表記)Bophuthatswana

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボプタツワナ」の意味・わかりやすい解説

ボプタツワナ
Bophuthatswana

1994年まで南アフリカ共和国において共和国として存在した,ツワナ族の指定居住地域。バンツースタンホームランド)の一つ。国際的に承認されることはなかった。南アフリカの北部中央にあるウィットウォーターズランドの北,西,ボツワナとの国境沿い,その近隣などに点在する七つの特別区から構成されていた。首都ムマバソはマフィケングの北西部に位置し,1980年にボプタツワナ一部となった。ボプタツワナは「ツワナ語を話す者たちを束ねるもの」の意。ツワナ族は 1600年頃にこの地に定住したが,ズールー王国の建国者シャカが起こした戦争や 1822~37年の飢饉苦しみ,移住して小集団となり新しい居住地をつくった。1837年にボーア人がこの地域を支配。1960年代,ボプタツワナを構成する地域はツワナ族のバンツースタンと定められた。1961年に地域評議会がつくられ,10年後に一部選挙と一部任命による立法評議会に代わった。1972年南アフリカ内の非独立バンツースタンとして,ルーカス・M.マンゴペを主席大臣とする公式の自治国となり,1977年12月に独立共和国となった。1994年,ボプタツワナはアパルトヘイト制度を廃止した南アフリカの憲法により消滅,南アフリカに再編入された。飛び地は,オレンジ自由州(→自由州)と北西州および東トランスバール州(→ムプマランガ州)の一部となった。(→シスケイトランスケイベンダ

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