ボーデンシュタイン(読み)ぼーでんしゅたいん(英語表記)Max Ernst August Bodenstein

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ボーデンシュタイン」の意味・わかりやすい解説

ボーデンシュタイン
ぼーでんしゅたいん
Max Ernst August Bodenstein
(1871―1942)

ドイツの化学者。マクデブルクの生まれ。ウィースバーデンシャルロッテンブルクゲッティンゲンなど各地に学び、1893年にハイデルベルクでPh. D.(博士)を取得。1899年にハイデルベルク大学助教授となり、1900年からは、ライプツィヒオストワルトとともに仕事をした。1904年ライプツィヒ大学助教授。その後、ベルリン大学の物理化学員外教授(1906~1908)、ハノーバー大学電気化学教授(1908~1923)、ベルリン大学物理化学教授(1923~1936)などを歴任。とくに、気体反応速度の研究を行い、反応速度論の基礎の確立に大きな貢献をなした。また、光化学反応の研究を通して、連鎖反応の考え方を提案した。

[川野辺渉 2018年11月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「ボーデンシュタイン」の解説

ボーデンシュタイン
ボーデンシュタイン
Bodenstein, Ernst August Max

ドイツの物理化学者.ハイデルベルク大学に入学し,1893年同大学のV. Meyer(マイヤー)のもとで反応速度論の研究で学位を取得.C.T. Liebermann(リーベルマン),H.W. Nernst(ネルンスト),F.W. Ostwald(オストワルト)らのもとで研究した後,1906年にベルリン大学助教授.さらに1908年ハノーバー工科大学教授を経て,1923年ベルリン大学教授となる.多数の均一系および不均一系気相熱反応と光化学反応の研究を行い,同時代のイギリスのS.C.N. Hinshelwood(ヒンシェルウッド)と並んで化学反応論の基礎を築いた.とくに水素臭素との熱および光化学反応速度式および反応機構の確立は,有名な業績である.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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