ポズナン暴動(読み)ポズナンぼうどう(英語表記)Poznan Riots

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ポズナン暴動」の意味・わかりやすい解説

ポズナン暴動
ポズナンぼうどう
Poznan Riots

1956年6月 28日ポーランド西部の工業都市ポズナンで起こった反政府暴動ポズナニ暴動ともいう。工場労働者の賃上げ要求のストライキがきっかけであったが,暴動化して 53人の死者を出し,3日間荒れ狂った。ポーランド統一労働者党指導部は事態の処理をめぐって分裂したが,暴動は反革命分子の仕業であると主張するスターリン主義者の強弁は否定され,原因は過去の党の政策の誤りにあるとする立場が採択された。暴動首謀者の処罰も軽いものとなった。この事件をきっかけとしてポーランドでも非スターリン化が急速に進み,10月にはかつて民族共産主義者として批判されたウワディスワフ・ゴムウカが復活し,エドワルド・オハプに代わって党第1書記となった。ハンガリー動乱はポーランドのこの 10月政変 (十月の春) に直接刺激されたものであった。 (→ポーランド史 )

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