改訂新版 世界大百科事典 「ポンティアナ」の意味・わかりやすい解説
ポンティアナ
Pontianak
インドネシア,ボルネオ島西岸の港市。西カリマンタン州の州都。人口48万3224(2003)。カプアス川デルタの北部,小カプアス川とランダク川の合流点に位置し,町は川の両岸に広がる。標高2mの低地で,満潮時には川が逆流して両岸を浸すので橋はなく,フェリーで結ばれる。1772年スルタンのアブドゥル・ラーマンがここに町を建設し,王国をひらいた。ポンティアナはインドネシアに普遍的な女の悪霊の名であるが,ラーマンの時代,それがこの地に出現したのでその名をとって地名としたという。以来ボルネオ西岸地域の商業の中心として発展した。現在も周辺の農・林産物の集散が盛んで,中国系の居住が多い。町の北2kmを赤道が通り,その標識が立つ。
執筆者:別技 篤彦
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報