ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マクダウェル」の意味・わかりやすい解説
マクダウェル
MacDowell, Edward (Alexander)
[没]1908.1.23. ニューヨーク,ニューヨーク
アメリカ合衆国の作曲家。ニューヨークでピアノを学び,1876年よりパリ音楽院,1878年よりフランクフルト音楽院に留学,続いてドイツに滞在し,1888年に帰国。翌1889年自作の『ピアノ協奏曲第2番』をニューヨークで演奏し名声を博した。1896~1904年はコロンビア大学音楽部の初代学部長を務めたが,大学当局と意見が合わずに辞任し,精神的過労のため悲劇的な晩年を送った。死後住居跡に夫人によりアメリカの作家,作曲家のための夏季の芸術村が建設された。作風はヨーロッパのロマン派の伝統を継いでいるが,アメリカインディアンに取材した組曲『インディアン』 (1892) などアメリカ独自の音楽も作曲した。
マクダウェル
McDowell, Ephraim
[没]1830.6.25. ダンビル
アメリカの外科医。腹部外科の先駆者。エディンバラ大学で医学を修め,1795年アメリカに帰り,ダンビルで開業。 1809年 12月に 47歳になる J.クロフォード夫人の約 9kgもある卵巣腫瘍の摘出に成功,夫人はその後三十余年間健康に過した。さらに2人の手術を行い,17年に成績を報告したが,この手術は従来不可能とされていただけに,多くの疑惑と不信を買った。しかし,24年までに卵巣摘除術を 12例手がけ,死亡は1例のみであった。ほかにヘルニアや膀胱結石の手術でも好成績を収めている。
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