山川 世界史小辞典 改訂新版 「マトゥラー」の解説
マトゥラー
Mathurā
インドの古代都市。デリーの南南東140km,ヤムナー川の南岸にある通商路上の要衝。前5世紀頃から栄え,クリシュナ信仰が生まれた地であり,また仏教とジャイナ教の重要な中心地であり,クシャーン朝の時代には北インド支配の中心地としてすこぶる繁栄した。ここの仏教彫刻とテラコッタは有名で,赤砂岩を材料とした特色あるクシャーン期の彫刻と,均斉のとれたグプタ期の仏像の優れた多くの作品が発見されている。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報