日本大百科全書(ニッポニカ) 「マルティノン」の意味・わかりやすい解説
マルティノン
まるてぃのん
Jean Martinon
(1910―1976)
フランスの指揮者。リヨンに生まれ、パリに没。パリ音楽院でバイオリンを、卒業後ルーセルに作曲、ミュンシュに指揮を学ぶ。創作活動ののち指揮に転じ、1946年パリ音楽院管弦楽団指揮者に迎えられたのを手始めに、ラムルー管弦楽団、イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団、デュッセルドルフ交響楽団、シカゴ交響楽団、フランス国立放送管弦楽団(現フランス国立管弦楽団)の常任指揮者や音楽監督を歴任した。53年(昭和28)初来日。典雅な演奏スタイルと清澄な響きに特色があり、とくにフランス近代音楽で高い境地を示した。
[岩井宏之]