日本大百科全書(ニッポニカ) 「マンリーケ」の意味・わかりやすい解説 マンリーケまんりーけJorge Manrique(1440―1479) スペインの詩人。パレンシア県のパレーデス・デ・ナバで有力貴族の家に生まれ、軍人としても活躍し、若くして戦死。恋愛詩を中心に約50編の詩を残したが、これにはあまりみるべきものがなく、ほかに風刺詩と道徳詩とがある。代表作は長編道徳詩『父の死を悼(いた)む歌』(1476)。かつて武将として活躍、老衰で息を引き取る父親ロドリーゴを悼み、現世のはかなさを歌い上げ、死にゆく者の誉れを称揚する。名誉こそ死者の生涯への報いとするいわゆるルネサンス的思考を流麗な詩句でつづる。詩人ロングフェローの名訳がある。[清水憲男] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例