メチルオレンジ(読み)めちるおれんじ(英語表記)methyl orange

日本大百科全書(ニッポニカ) 「メチルオレンジ」の意味・わかりやすい解説

メチルオレンジ
めちるおれんじ
methyl orange

アゾ基1個のアゾ染料であるモノアゾ染料の一つ。1875年にドイツのJ・P・グリースによって合成された。ジアゾ化したスルファニル酸(4-ジアゾベンゼンスルホン酸)をジメチルアニリンにカップリングさせたのち、水酸化ナトリウムによりナトリウム塩に変えて得られる橙黄(とうこう)色の結晶である。水、エタノールエチルアルコール)に溶ける。水素イオン指数pH)が3.1~4.4の範囲で変色し、これよりも酸性側で赤色となるので酸塩基指示薬として利用される。

 ジメチルアミノ基のかわりにジエチル、ジブチルアミノ基をもつものを、それぞれエチルオレンジ、ブチルオレンジという。

[飛田満彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メチルオレンジ」の意味・わかりやすい解説

メチルオレンジ
methyl orange

橙黄色の小板状晶で,酸性アゾ染料の一種。水,アルコールに溶け,エーテルに難溶。変色範囲は pH3.1~4.4で,酸性色は赤,塩基性色は灯黄色。酸塩基指示薬として広く使われる。

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