日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジメチルアニリン」の意味・わかりやすい解説
ジメチルアニリン
じめちるあにりん
dimethylaniline
芳香族アミンの一つ。正しくはN,N-ジメチルアニリンという。アニリンに似たにおいのある無色の液体。アニリンにハロゲン化メチルを作用させるか、アニリンをメタノール(メチルアルコール)および硫酸と加圧下で加熱すると得られる。水には不溶、エタノール(エチルアルコール)、エーテルにはよく溶ける。ジメチルアミノ基(CH3)2N-はベンゼン環を活性化する力が大きく、ジメチルアニリンは亜硝酸を作用させるとp(パラ)-ニトロソ誘導体を生じる。メチルバイオレット、マラカイトグリーンなどの染料の原料として用いられる。
[務台 潔]
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