モトクロス(読み)もとくろす(英語表記)motocross

翻訳|motocross

デジタル大辞泉 「モトクロス」の意味・読み・例文・類語

モトクロス(motocross)

オートバイレースの一。山野の荒れ地に設定されたコースを走ってスピードを競うもの。

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精選版 日本国語大辞典 「モトクロス」の意味・読み・例文・類語

モトクロス

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] motocross ) オートバイレースの一種。荒れ地や急坂のあるコースをオートバイで走って優劣を決める競技。
    1. [初出の実例]「ロード・レース場というよりもモトクロスの舞台に近い」(出典:汚れた英雄 野望篇(1967)〈大藪春彦〉札束)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「モトクロス」の意味・わかりやすい解説

モトクロス
もとくろす
motocross

オートバイによるスポーツ競技の一つ。陸上競技で道なき荒野を走破するクロスカントリーを、オートバイに置き換えたもので、語源はモーターサイクルによるクロスカントリーの意味である。自然の中から起伏に富んだ地形を選び、無舗装のサーキット(周回路)をつくって走らせる。無舗装コースのため、高速コーナーではパワーをかけて後輪をスライドさせる走法が用いられるし、大きなギャップでは、空中を数メートル飛ぶこともある。晴れればほこりに悩まされ、雨が降ればコースは泥沼と化し、いずれにしてもきわめて高度なライディング・テクニックが要求される。

 各国に無数の競技会があり、そのなかで好成績を収めた者は、国際的な檜(ひのき)舞台へと進出していく。それはスイスに本拠を置くFIM(Fédération Internationale Motocycliste、国際モーターサイクリスト連盟)が直接管轄するモトクロス世界選手権である。毎年世界各地で排気量クラスごとに12回ほどのグランプリが開かれ、1位20点以下15位1点までの得点制度で、その年のライダーマシーンチャンピオンが決定される。ライダーのチャンピオンには外国選手が多いが、マシーンの上位はほとんど日本車が占めている。なお、最近では屋根付き野球場や巨大な体育館などの屋内に人工的なコースを設けて行うスタジアムクロスも盛んだが、これはスポーツに加えて興行的な要素も加わる。またモトクロスを四輪車に移したようなものにラリークロスがあり、ヨーロッパではかなり盛んである。

[高島鎮雄]

ルール変更

2003年からモトクロス世界選手権のポイントシステムが変更になり、1位25点、2位22点、3位20点、4位18点、5位16点、6位15点、以下20位まで14~1点となった。

[編集部]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モトクロス」の意味・わかりやすい解説

モトクロス
motocross

オートバイによるクロスカントリーのレース。舗装されていない周回コースで速さを競う。普通,コースは丘陵地帯など整地ではない場所に設置され,自然の地形をつかった勾配や人工的なジャンプ台の攻略が勝敗の分かれ目になる。制限時間内に最も多く周回を重ね,最初にゴールしたライダーの勝利。発祥地はヨーロッパで,1950年代初めに競技が始まった。日本では 1964年に第1回日本グランプリが開催され,1967年からは全日本選手権としてシリーズ化された。女性ライダーの進出がめざましく,全日本選手権でもレディースクラスが併催されるなど,競技人口が増加。オートバイは「モトクロッサー」と呼ばれる競技専用車を使用する。でこぼこ道を高速で走るため,サスペンションのストロークが長めにとられている。

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知恵蔵 「モトクロス」の解説

モトクロス

バイクを意味するモトと、クロスカントリーとの造語といわれる。荒れ地や山岳地の不整地に、コーナーや直線を組み合わせたコースをつくり、オフロードバイクで走破してタイムを競う。2ストローク250cc、4ストローク450ccまでのMXIと各125cc、250ccまでのMXIIにクラス分けされている。世界選手権シリーズでは、渡辺明が125ccで1978年に世界チャンピオンになっている。モトクロスを屋内のスタジアムにつくった人工コースで行うのがスタジアムモトクロス(スーパークロス)。

(折山淑美 スポーツライター / 2007年)

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百科事典マイペディア 「モトクロス」の意味・わかりやすい解説

モトクロス

オートバイ競走

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世界大百科事典(旧版)内のモトクロスの言及

【オートバイ競走】より

…1909年からアメリカで組織的に始められて普及。(3)モトクロス motocrossはモーターサイクルによるクロスカントリー・レースの意で,野や山,急坂,ぬかるみなど荒地のコースを周回して所要時間で勝負を競う。19年にイギリスで始められた。…

※「モトクロス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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