ユーチャリス(読み)ゆーちゃりす

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ユーチャリス」の意味・わかりやすい解説

ユーチャリス
ゆーちゃりす
[学] Eucharis

ヒガンバナ科(APG分類:ヒガンバナ科)の常緑性球根草。南アメリカ原産で、別名アマゾンリリーともいい、6~8種の自生種があるといわれるが、日本ではおもにE × grandiflora Planch. & Lindenが栽培される。鱗茎(りんけい)は径約5センチメートルで、褐色の皮で覆われる。葉は1茎に2~4枚つき、長楕円(ちょうだえん)形、15~20センチメートルと長い葉柄がある。30~40センチメートルの花茎の先端に、純白色花を3~6個開く。花冠はらっぱ状で径約6センチメートル、花筒部は細い円筒状になり、スイセンを思わせる。近年、切り花としてよく利用されている。日陰でよく育つが寒さに弱く、越冬には10℃以上を要する。

[平城好明 2019年3月20日]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ユーチャリス」の意味・わかりやすい解説

ユーチャリス
Eucharis grandiflora; Amazon lily; Eucharist lily

ヒガンバナ科の1属名で約 10種が含まれるが,一般にはおもにアマゾンユリ (ギボウシズイセン) をさす。コロンビアのアンデス山脈原産。葉は根出し,広楕円形で先がとがり,はっきりした葉柄がつく。花茎は約 60cmあり,頂部に3~6花を散形花序につける。花径は6~8cm。6花被片から成り,6個のおしべ下部結合して杯状を呈する。花色は純白で,杯の内側黄緑色を帯びる。強い芳香があるのが特徴。おもに切り花用に生産される。一般に温室の半日陰で育てる。冬期は 10℃以上を要する。

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