日本大百科全書(ニッポニカ) 「ラス」の意味・わかりやすい解説
ラス
らす
lath
木ずり、小舞(こまい)などが本来の意味であるが、壁下地、塗り下地などに使われる金網を総称して、ラスとよんでいる。種類としては、JISA5505メタルラス、A5504ワイヤラス、G3351エキスパンドメタル、G3551溶接金網、G3552ひし形金網、G3553クリンプ金網、G3554きっ甲金網がある。また網の形状により、平ラス、こぶラス、波形ラス、リブをもったリブラス、エキスパンドメタルなどに分けられる。メタルラスは普通、厚さ0.6ミリメートル、一枚の大きさは60センチメートル×180センチメートル、重さは約1.5キログラム程度のものが一般に使用されている。リブラスは剛性をもたせるためにリブをつけたもので、幅は61センチメートルと99センチメートルのものがある。エキスパンドメタルにはXSとXGの二種類があり、XSは軽量間仕切や天井に使われ、XGは軽量屋根、床下地などに使用する。いずれもモルタルや漆食(しっくい)などの絡みをよくするために使用される。二重張りにすると亀裂(きれつ)が入りにくい。これらは下地以外に表面処理を行いフェンスなどの金網としての用途ももっている。
[坂田種男]