日本大百科全書(ニッポニカ) 「ラマディエ」の意味・わかりやすい解説
ラマディエ
らまでぃえ
Paul Ramadier
(1888―1961)
フランスの政治家。ラ・ロシェル生まれ。16歳で社会党に入党し、1919年以来ドゥカズビル市長。1928年以来、第二次世界大戦中を除いて下院議員。1933年の社会党の分裂に際して右派と行動をともにし離党。人民戦線運動には共和社会同盟の一員として参加し、ショータン、ダラディエ両内閣の労働相を務めた(1938)。対独レジスタンスに参加して社会党に復帰し、1944年ドゴール臨時政府の補給相。1947年1月には第四共和政下の初代首相として社会党、共産党、人民共和派の連立内閣を組織したが、やがて賃金凍結に反対した共産党閣僚を除名し、第四共和政の転機をなした。その後も閣僚を歴任し、晩年はジュネーブの国際労働機関(ILO)の事務局長を務めた。
[平瀬徹也]