ランシー鉱(読み)ランシーこう(その他表記)ranciéite

最新 地学事典 「ランシー鉱」の解説

ランシーこう
ランシー鉱

ranciéite

化学組成(Ca, Mn2+0.2(Mn4+, Mn3+)O2・0.6H2Oの鉱物三方晶系,空間群,格子定数a0.2845nm, c0.7485, 単位格子中1分子含む。晶癖細葉片状。黒・褐・紫黒色金属光沢,薄い結晶片では褐色透明。比重3.2~3.3。褐鉄鉱二酸化マンガン鉱中の空洞から産する。日本では岩手県藤倉・小晴・北辰鉱山,北海道駒ヶ岳から産出。一般に低結晶度で純粋な試料が得にくく結晶系も不明。粉末X線で0.72~0.75mmの底面反射を示し,バーネス鉱類似の層状構造。CaをMn2+が置換したものが高根鉱。Leymerie(1857)によりフランスのRanciéから発見。

執筆者:

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ランシー鉱」の意味・わかりやすい解説

ランシー鉱
らんしーこう
ranciéite

広義の二酸化マンガン鉱物の一つであるが、マンガン鉱床中に産するほか、これとはまったく関係のない岩石、たとえばある種の火山岩石灰岩中、浅熱水鉱脈鉱床の脈石としても産する。独特の赤味を帯びた色、やや強い光沢、非常に脆(もろ)い性質などの特徴がある。高根鉱はこのもののMn2+置換体に相当するとされるが、水分の量が明らかにこれより多いので疑問もある。日本では福島県いわき市の変成岩中や静岡県下田市にある浅熱水性銅鉱脈鉱床の脈石鉱物として産する。命名原産地のフランス中部アリエ県ランシエRanciéにちなむ。

加藤 昭]


ランシー鉱(データノート)
らんしーこうでーたのーと

ランシー鉱
 英名    ranciéite
 化学式   (Mn4+,Ca,Mn2+)(O,OH)2・3~4H2O
 少量成分  Fe,Mg,Al,Cu,Na,K
 結晶系   六方
 硬度    極低
 比重    3.34
 色     暗赤褐~黒
 光沢    金属
 条痕    帯赤褐
 劈開    一方向
       (「劈開」の項目を参照)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

冬に 4日間暖かい日が続くと 3日間寒い日が続き,また暖かい日が訪れるというように,7日の周期で寒暖が繰り返されることをいう。朝鮮半島や中国北東部の冬に典型的な気象現象で,日本でもみられる。冬のシベリ...

三寒四温の用語解説を読む