リャザン(その他表記)Ryazan’

デジタル大辞泉 「リャザン」の意味・読み・例文・類語

リャザン(Ryazan'/Рязань)

リャザニ

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改訂新版 世界大百科事典 「リャザン」の意味・わかりやすい解説

リャザン
Ryazan’

ロシア連邦西部,同名州の州都オカ川とトルベシ川の合流点に位置する。人口51万6000(2005)。12世紀ごろから存在したリャザン公国は南方ステップ地帯に対するロシアの重要な防衛拠点であったが,その首都リャザンは今日スターラヤ・リャザンStaraya Ryazan’と呼ばれ,現在のリャザンの南東50kmのところにある。スターラヤ・リャザンは1237年モンゴルのバトゥ遠征の際に破壊され,漸次衰退していった。14世紀の中ごろリャザン公国の首都はペレヤスラブリ・リャザンスキーPereyaslavl' Ryazanskiiに移された。これが今日のリャザンであるが,ペレヤスラブリ・リャザンスキーという呼称は1778年まで続いた。リャザン公国は1521年モスクワ大公国に併合された。その後リャザンは商業都市として栄えたが,19世紀後半からは工業製陶業,皮革製造,ウォッカ醸造)も発達し,今日では工作機械,計器製造,電気,石油化学などの大規模産業が発達している。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リャザン」の意味・わかりやすい解説

リャザン
Ryazan'

ロシア西部,リャザン州の州都。モスクワの南東約 180kmにあり,オカ川中流部にのぞむ。 1095年の記録に現れるリャザンは現在地より下流沿岸,約 50km南東のプロニャ川流入点にあり,リャザン公国初期の首都として発展したが,1237年タタール人の来襲により完全に破壊された。現在の町は 1095年ペレヤスラブリリャザンスキー Pereyaslavl'-Ryazanskyとして始り,15世紀にリャザン公国の首都となったが,1521年モスクワ大公国に併合された。 1778年リャザンに改称。市内にクレムリン (城砦) ,ウスペンスキー大聖堂などの建築記念物が保存されている。 1960年代に石油精製と石油化学工業が始ってから急速に発展し,現在ほかに機械 (プレス機,農業機械) ,食品などの工業が立地する。教育,医学,農業,ラジオ工学などの大学がある。鉄道分岐点で,モスクワと鉄道,ハイウェーで連絡。人口 52万5062(2010)。

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百科事典マイペディア 「リャザン」の意味・わかりやすい解説

リャザン

ロシア西部,オカ川(ボルガ川支流河岸の都市で,同名州の州都。モスクワの南東約170kmにある。工作機械,農業機械,食品,繊維などの工業が行われる。1095年の年代記に名が登場する古都に起源をもつが,現在の位置に移されたのは14世紀の中ごろ。12世紀から16世紀中ごろまで続いたリャザン公国の主都。ウスペンスキー聖堂(17世紀)など古い建築物が残存。50万9699人(2009)。

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