リュキア(英語表記)Lycia; Lykia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リュキア」の意味・わかりやすい解説

リュキア
Lycia; Lykia

アナトリア南西部の地中海に面した一地方の古名。カリアとパンフリアの間にあり,北方でタウロス山脈に連なる。前 14~13世紀の楔形文字史料では,リュキア人はヒッタイト人とギリシア人の勢力圏にはさまれていた。前8世紀には,少くとも 20の都市の連合体としてリュキア同盟が結成され,海上貿易に従事した。アケメネス朝ペルシアの成立とともにその属領となったが,都市連合を中心とする自治は存続した。 43年にローマ帝国属州パンフリアに併合されたが,4世紀以後は独立の属州となった。この地方の遺跡からは,ギリシア風公共建築物のほか,独特の墳墓が出土する。

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