日本大百科全書(ニッポニカ) 「リーチュエ」の意味・わかりやすい解説
リーチュエ
りーちゅえ
lechwe
[学] Kobus leche
哺乳(ほにゅう)綱偶蹄(ぐうてい)目ウシ科の動物。アフリカ南部の内陸部に分布し、広大な沼沢地のある草地に生息する。肩高90~105センチメートル、体重100~115キログラム。角(つの)は雄だけにあり、長さ80センチメートルほどに達する。大きな群れで生活し、普通5~20センチメートルの深さの浅瀬をすみかとするが、同じアンテロープ類のシタツンガほど水生に適応してはいない。雨期のころや野火のあとに芽を出す草の若芽を好むが、深さ60センチメートルぐらいの水中に入って、水生植物も食べる。妊娠期間は7~8か月で、5~12月にかけて1産1子を産む。子は3~4週間は水辺の茂みに潜んでいる。
[今泉忠明]