ルブンバシ(その他表記)Lubumbashi

デジタル大辞泉 「ルブンバシ」の意味・読み・例文・類語

ルブンバシ(Lubumbashi)

コンゴ民主共和国南部の都市カタンガ州の州都。ルブンバシ川沿いに位置し、ザンビアとの国境に近い。鉱物資源に恵まれ、同国第二の都市に発展した。旧称エリザベートビル。人口、行政区56万(1984)。

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改訂新版 世界大百科事典 「ルブンバシ」の意味・わかりやすい解説

ルブンバシ
Lubumbashi

アフリカ中部,コンゴ民主共和国(旧,ザイール)南東部の内陸にある都市。人口128万4000(2004)。地下資源の豊富なシャバ(旧,カタンガ)州の州都で,1966年まではエリザベトビルElisabethvilleとよばれた。標高約1500mの高地にあり,南隣のザンビア共和国に近い。銅山地帯の中心都市で商工業も発達し,大西洋岸のロビトアンゴラ),インド洋岸のベイラモザンビーク),南アフリカ共和国と鉄道で結ばれ,道路・航空路網の中心でもある。1910年銅山開発のためにベルギーによって建設され,当時のベルギー皇后の名にちなんでエリザベトビルと命名された。周辺の地下資源開発とともに主都レオポルドビル(現,キンシャサ)と繁栄を争う都市に発展し,56年にはコンゴ国立大学もここに創設された。60-63年には中央政府からの分離独立を宣言したカタンガ共和国の首都となった。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ルブンバシ」の意味・わかりやすい解説

ルブンバシ
Lubumbashi

コンゴ民主共和国南東部に位置する,同国第2の都市。カタンガ州の州都。旧称エリザベートビル Élisabethville。標高 1229mの高地にあるため気候は比較的冷涼。産銅地帯の中心都市で,1910年,銅採掘場としてベルギー人が建設。アフリカ最初の近代的な銅開発企業ユニオンミニエールの設立により都市化した。大規模な銅精錬所のほか鉱山経営の資材関係の工場や製粉,たばこ,石鹸などの工業が立地。大陸横断鉄道の要地で,大西洋岸,インド洋岸の港に通じ,銅のほかコバルト,亜鉛スズマンガンなどを搬出するほか,ザンビア輸出入の一部も扱う。空港,ルブンバシ大学,テレビ局などもある。コンゴ動乱の中心地の一つ。人口 110万2000(2005推計)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ルブンバシ」の意味・わかりやすい解説

ルブンバシ
るぶんばし
Lubumbashi

アフリカ中部、コンゴ民主共和国(旧ザイール)南東部にあるカタンガ州の州都。標高1230メートルの高原上に位置する。1966年までベルギー女王の名にちなむエリザベトビルと称した。人口85万1381(1994)で、同国第2位の都市である。銅鉱石など鉱物資源の豊富なカタンガ地方の中心都市として早くから発達し、大規模な銅精錬所があるほか、たばこ、ビール、製粉などの工業も集中する。鉄道でポール・フランキー(現イレボ)やカナンガ方面と結ばれる。また鉱山都市コルウェジ、ディロロを経てアンゴラともつながる。国際空港もある。市街は植民地時代に建設された美しい都市景観を残しており、国立大学の分校、博物館、カトリック教会、ユダヤ教会、イスラム教のモスクなど文化施設が充実している。この地域には東アフリカから伝来したスワヒリ語も普及している。

[赤阪 賢]

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百科事典マイペディア 「ルブンバシ」の意味・わかりやすい解説

ルブンバシ

コンゴ民主共和国南東部,シャバ州の州都。旧名エリザベートビル。標高1500mの高原にある近代的な都市。1910年銅山開発のためベルギーが創設,この地方の鉱業開発に伴って急激に発展した。銅製錬,醸造,製粉,製材などの工業が行われる。大学(1956年創立),空港がある。1960年―1963年,中央政府から分離独立したカタンガ共和国の主都(コンゴ動乱)。148万6000人(2011)。

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世界大百科事典(旧版)内のルブンバシの言及

【シャバ[州]】より

…1972年植民地時代の名カタンガKatangaを現名に改称した。面積49万7000km2,人口560万(1994),州都はルブンバシ(旧,エリザベートビル)。標高800~1400mの高原で,最高点は東境に近いマルング山地の2005m。…

※「ルブンバシ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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