現代外国人名録2016 「ロバートワイアット」の解説
ロバート ワイアット
Robert Wyatt
- 職業・肩書
- ミュージシャン
- 国籍
- 英国
- 生年月日
- 1945年1月28日
- グループ名
- グループ名=ソフト・マシーン〈Soft Machine〉, マッチング・モウル〈Matching Mole〉
- 経歴
- 母が経営するカンタベリーの下宿屋に入居してきたオーストラリア生まれのヒッピー、デービッド・アレンの影響を受けて音楽活動を始め、友人のマイク・ラトリッジを加えてデービッド・アレン・トリオを結成。その後、アレンがヨーロッパへ放浪の旅に出たため、ケビン・エアーズ、リチャード・シンクレアらを引き入れてワイルド・フラワーズを組んで活動した。1966年ラトリッジ、エアーズ、そして英国に戻ってきたアレンとともにソフト・マシーンを結成し、ドラムスを担当。ワイルド・フラワーズに参加していたシンクレアら残りのメンバーはキャラバンを結成しており、同バンドから分派したソフト・マシーン、キャラバンとその人脈を中心とするロックは活動地の名から“カンタベリー系”といわれる。当初はサイケデリック・ロック風の楽曲を作り、’68年ファーストアルバム「ソフト・マシーン」を発表。この間、’67年アレンが麻薬の不法所持のため国外追放された後はメンバーの入れ替わりが激しく、その都度サウンドも変転。’69年エアーズに代わってヒュー・ホッパー、’70年アルト・サックス奏者のエルトン・ディーンが参加してからはインストゥルメンタルを基調としたジャズ・ロックに転向し、これを嫌ってアルバム「4」(’71年)を最後にバンドを脱退した。その後、アヴァンギャルド・ポップを目指したマッチング・モウルを結成し2枚のアルバムを発表したが、’72年ビルから転落する事故で下半身不随となり、ドラマー生命を絶たれた。バンド活動の傍ら、’70年初のソロアルバム「The End Of An Ear」をリリース。’74年ピンク・フロイドのニック・メーソンをプロデューサーに迎え、豊かな歌心を中心に据えたセカンド「Rock Bottom」を発表、独特のもの悲しさをたたえた声を持つ歌手として再起を果たした。’82年にはエルビス・コステロが曲を提供したシングル「シップビルディング」がヒット。また自身も共産党に入って活動するなど、政治への積極的な参加でも知られる。2007年オペラを取り入れた新作「Comicopera」を発表。2014年全キャリアを総括する2枚組ベスト盤「Different Every Time」を発表した。他のアルバムに「Ruth Is Stranger Than Richard」「Nothing Can Stop Us」「Shleep」「Cuckooland」などがある。
出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報