日本大百科全書(ニッポニカ) 「ワイスゲルバー」の意味・わかりやすい解説
ワイスゲルバー
わいすげるばー
Leo Weisgerber
(1899―1985)
ドイツの代表的言語学者、ケルト語学者。1968年までボン大学教授。ヘルダーやW・フォン・フンボルト、とくに後者に従い、言語は人間活動のあらゆる文化領域と民族の歴史的生命に対する基本的な成果であるとし、「エネルゲイア的言語学」で、「世界の語化」により生じる「言語の世界像」を求めようとする。第二次世界大戦後1960年代に至るドイツの言語研究、教授法を主導し、ドイツ語にもっとも寄与した人に与えられる旧、西ドイツの第1回ドゥーデン賞(1968)を受賞した。
[寺川 央 2018年8月21日]
『レオ・ヴァイスゲルバー著、福本喜之助訳『言語と精神形成』(1969・講談社)』▽『池上嘉彦訳『バイスゲルバー「母国語の世界像」』(『文化人類学と言語学』所収・1970・弘文堂)』▽『福本喜之助・寺川央編訳『現代ドイツ意味理論の源流』(1975・大修館書店)』▽『福本喜之助著『フンボルトの言語思想とその後世への影響』(1982・関西大学出版部)』