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教授法 キョウジュホウ

デジタル大辞泉の解説

きょうじゅ‐ほう〔ケウジユハフ〕【教授法】

児童・生徒に対して、教育の目的を達成するための系統的教授方法。学習指導法にあたる旧学制下の用語

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

教授法
きょうじゅほう

教育方法」のページをご覧ください。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

教授法
きょうじゅほう

教師が子供の学習の成立を目ざして働きかける組織的な手だてや手段のことをいう。一般に「教え方」といわれることをさす。教師中心的な教授法を排し、子供の自発的な学習を期待して助成し方向づけることを強調して、学習指導法という語を用いることも多い。[長谷川榮]

目的

教授法は教師側の子供に対する働きかけを意味するが、そこでだいじなことは、その働きかけがつねに子供側の自己活動に訴えて、学習の成立と発展を目ざしていることである。このために教授法を測る基準は、子供の適正な学習を喚起し促進できるかどうかという点にある。そして教授法の究極的な意図は、「師は師なきを期す」といわれるように、教授法そのものを、よけいなもの、必要ないものにさせることにある。つまり、子供のひとり立ちした、真に自主的な学習を実現することである。[長谷川榮]

広義の教授法

教授法にはさまざまのものがある。それらは広狭の二つの使い方に大別できる。広義の教授法は、教授の目標や学習過程などを含んだ全体の進行形態をさす。たとえば、明治10年代に普及した、子供の心性の開発を目ざすペスタロッチ流の「開発教授法」、明治20年代に始まるヘルバルト学派の予備―提示―比較―概括―応用をたどる「五段階教授法」などは有名である。この種の教授法で第二次世界大戦後から展開されてきたものには、次のものがあげられる。
 生活の必要から生じた目的を実践的活動によって自主的に達成させる「プロジェクト・メソッド」project method。生活上の問題から出発して反省的思考態度を育てようとする「問題解決学習」。これに対立して主張された、科学に裏づけられた教材の系統を強調する「系統学習」。教科の構造を重んじた内容を探究によって発見することを強調する「発見学習」。だいじな教材を範例として選んで、これに徹底して取り組み学習させようとする「範例方式」。評価によって学習の欠陥を矯正し、学力を向上させようとする「完全習得学習」mastery learningなど。[長谷川榮]

狭義の教授法

狭義の教授法は、教授過程の局面において用いられる、教師や子供の活動の方法的様式をさしている。それは、考察の視点によっていくつかの種類に分けられる。第一は、子供の社会的組織形態に着目するものである。1人の教師が学級の子供全員に同時に教える一斉教授法、数人からなるグループに分けて、個性の発揮と協同の育成をねらう分団ないし集団教授法、1人1人に対応して教える個別教授法である。第二は、教師の教授活動の様式に着目するもので、講義、説明、示範、発問、賞賛などの方法である。第三は、子供の学習活動の様式に目を向けるものである。実践的活動(作業・実習・実験・劇化・構成など)、談話的活動(討議・発表・報告・放送など)、作文的活動(記録・生活綴方(つづりかた)・実用作文など)、観察的活動(観察・見学など)、聴取的活動(聴取・レコード鑑賞など)、読書的活動(読書・地図やグラフの読みなど)に対応する教授法である。第四は、教師と子供の相互交渉過程に着目するもので、対話、問答、話し合いなどのコミュニケーションである。
 このように教授法はまさに多種多様である。教授を進めるにあたっては、教授の目標や内容、子供の実態、教授の場の雰囲気や物的条件などを考慮して、適切な教授法を考案ないし選択し、有効に展開することがたいせつである。その際、もっとも重要なことは、教授の要求と子供のもっている力との適正な関係である。教授の目標および教材の特質から引き出されてくる期待や要求が、子供の既有の知識や技能、理解し思考する能力、学習への興味や意欲に対して最適になるように、教授法を展開することである。これは困難ではあるが、重要な教授法の課題である。[長谷川榮]
『細谷俊夫著『教育方法』(1960・岩波全書)』

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