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アイスランド史 アイスランドし

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アイスランド史
アイスランドし

アイスランドの存在と位置については 4世紀頃から航海者によって知られていた。9世紀初め頃アイルランドの隠遁者たちが集落を形成,875年前後に西ノルウェーの首長インゴールブル・アルトナルソンによって初めて本格的な入植が始まった。初期の入植者はノルウェー西岸,アイルランドスコットランドオークニー諸島シェトランド諸島ヘブリディーズ諸島など,バイキングに侵入されていた国や地方から来た人々であった。初期の住民はおもに漁業に従事し,次いで牧羊が第2の主要産業となり,10世紀には人口 7万~8万を数えた。やがて住民は各地方の有力者の指導のもとに集団をつくり,一種の地方自治体を形成し,その指導者はゴーディ godhiと呼ばれた。各地のゴーディは協力してアルシング althing(国会)を設立し,930年に共和国が成立した。10世紀末頃キリスト教が伝来し,内乱寸前の激しい議論の末,キリスト教国となった。12世紀中頃からノルウェーの介入が強くなり,ついにノルウェー王ホーコン4世による支配が確立,共和政は終わりを告げた。1380年のホーコン6世の死後,ノルウェーとデンマークは連合し,その結果アイスランドの領有権は前者,統治権は後者が掌握するという複雑な形態が生じ,その後 5世紀にわたる王政時代が続いた。歴代王室による通商独占は,貿易の衰退,生活水準の低下,人口の減少をもたらし,17~18世紀にはアイスランド国民は受難時代を迎えた。デンマーク治下にあった 19世紀中頃,独立運動の指導者ヨウン・シグルドソンが登場し,社会,憲法,経済の全面的な改革を要求し,1800年に廃止されたアルシングも 1845年に復活した。1903年新憲法が制定され,内政はアイスランド出身の大臣が管掌することになった。1918年デンマークとの間に条約が成立し,デンマーク王を君主とする独立国となった。第2次世界大戦中,ドイツがデンマークに侵入すると,イギリス,次いでアメリカ軍がアイスランドを無血占領し,ナチス・ドイツのアイスランド占領を防いだ。1944年6月にデンマークとの連合関係終結を宣言し,スベイン・ビョルンソンを初代大統領とする共和国が誕生した。1948年北ヨーロッパ経済協力委員会に参加,1949年北大西洋条約機構 NATOに,1970年ヨーロッパ自由貿易連合 EFTAに加盟した。1992年には捕鯨禁止を不当として国際捕鯨委員会 IWCを脱退した。

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