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アカミミガメ Trachemys scripta

世界大百科事典 第2版の解説

アカミミガメ【Trachemys scripta】

ヌマガメ科のカメミシシッピアカミミガメキバラガメクジャクガメなど12亜種が含まれるが,単にアカミミガメと呼ばれるものはいない。アメリカ合衆国南東部から南アメリカ北部まで広く分布し,甲長20~30cm,背甲の中央部にのみ1本の隆条がある。背甲,腹甲および頭頸部に美しい斑紋があるが,個体変異が多く,成長とともに背甲が黒みがかって斑紋が薄れてくる。成熟した雄の前肢のつめは雌よりも長く,繁殖期には雌の顔近くでこれをふるわせて求愛行動を行う。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

アカミミガメ

米国原産で、寿命は数十年。大きくなると甲羅の長さ約30センチ、重さ2.5キロになる。露店やペット店で売られた子ガメが成長し、もてあまして池や川に放されて各地で繁殖。在来種のカメとほとんど置き換わってしまった地域もあり、生態系に深刻な影響を与えているおそれがあるとされ、国の緊急対策外来種に位置づけられている。

(2017-07-21 朝日新聞 朝刊 三重全県・1地方)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アカミミガメ
あかみみがめ
red-eared slider
[学]Chrysemys scripta

爬虫(はちゅう)綱カメ目ヌマガメ科のカメ。同科ニシキガメ属に含まれ、子ガメはミドリガメの名でペットにされる。南北アメリカに広く分布し、和名でキバラガメやクジャクガメとよばれる仲間も含め、生息地域によって、12亜種に分類される。そのなかでも、もっともよく知られているミシシッピアカミミガメC. scripta elegansは、ペットが脱出したりして現在日本の各地で野生化している。本亜種は甲長約30センチメートル、背甲は、幼体では黄色または黄緑色で、赤や黄色の複雑な斑紋(はんもん)があるが、成熟個体では黒みがかって斑紋も不明瞭(ふめいりょう)となる。頭頸(とうけい)部にも黄緑色の美しい筋(すじ)模様があって、目の後方の赤色模様がアカミミガメの名の由来である。湖、河川、池沼などの穏やかな淡水にすみ、水底が軟らかく水生植物の豊富な環境を好む。成熟した雄の前肢の各指では性徴としてつめが長くなる。繁殖期には雄は雌の前を後ずさりしながら泳ぎ、前肢を伸ばし長いつめを雌の顔近くで小刻みに震わせて求愛行動を行う。雌は一度に平均8個ほどの卵を、水辺の地中に穴を掘って産む。[松井孝爾]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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