デジタル大辞泉
「アラビア海」の意味・読み・例文・類語
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アラビア海 (アラビアかい)
Arabian Sea
インド洋の付属海で,その北西部に当たる。アラビア語でバフル・アルアラブBaḥr al-`Arab。インド半島南端のコモリン岬とアフリカ北東端のグアルダフィ岬とを結ぶ線を底辺とし,北はアラビア半島,イラン南東部,パキスタンにまで達する。面積約300万km2。深度は中央部で5000mに達する。6~9月には南西季節風が,10月から翌年の5月までは北東季節風が吹き,表層海流もそれに応じて季節的に向きを変える。沿岸にボンベイ(現,ムンバイー),カラチなどの良港がある。
執筆者:末尾 至行
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アラビア海
アラビアかい
Arabian Sea
アジア大陸の南西に位置するインド洋の付属海。東にインド,西にアラビア半島を控え,インド南端のコモリン岬とアフリカ北東端のアシール岬との間は約 3000km。西北部にはペルシア湾の支湾を形成するオマーン湾,西南部には紅海の一部に属するアデン湾が入込む。平均深度は 2734m,最高深度はアラビア海盆の 5875m。アフリカ東端の東北方のソコトラ島から南東方向に延びているカールスバーグ海嶺によって2つの海盆に分けられる。インダス河口沖で深海の海底谷が発見されている。大陸棚斜面上には砕屑性堆積物が,2500m以深にはグロビゲリナ軟泥が,3600m以深には赤粘土が分布している。東部のインド西岸沖合いにはラッカディブ諸島,西部のアラビア半島東岸の沿岸にクリアムリア諸島が浮ぶ。主要港湾都市はインドのムンバイ (ボンベイ) ,同南西岸にあるコーチン,パキスタンのカラチなどである。
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アラビア海
あらびあかい
Arabian Sea
インド洋の北西部を占めるその付属海。北はイラン、パキスタンのマクラーン海岸、東はインド半島、西はアラビア半島、ソマリア半島によってそれぞれ限られ、北西はオマーン湾を経てペルシア湾へ、西はアデン湾を経て紅海へとつながる。中央部で深度は4500メートルを超え、表層塩分は高く36.5を示す。毎年6月から9月までは南西季節風が、10月から翌年5月にかけては北東季節風が吹き、海流もそれに影響されて季節的に方向が逆転する。古来、季節風を用いた帆船の往来が盛んであったが、近年はペルシア湾に出入りするオイルタンカーの通過路となっている。島はソコトラ島などごくわずかに限られる。インドおよびパキスタン沿岸にムンバイ(ボンベイ)、カラチなどの港がある。
[末尾至行]
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アラビア海【アラビアかい】
インド洋の北西部を占める海洋で,東はインド,西は東アフリカ,アラビア半島に囲まれている。西部にアデン湾,北部にオマーン湾がある。最深部4500mで島は少ない。海水中の塩分濃度が高い。冬は北東季節風,夏は南西季節風が吹き,また低気圧が発達する。
→関連項目アデン湾
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世界大百科事典(旧版)内のアラビア海の言及
【インド洋】より
…面積7491万7000km2,容積2億9194万5000km3,平均水深3897m,最大水深7437mである。付属海は北辺沿いに発達し,西から東へ紅海,アデン湾,ペルシア湾,アラビア海,ベンガル湾とつらなり,ジャワとオーストラリアの間にはチモール海とアラフラ海がある。インド洋中には世界第4の大島マダガスカル島やセイロン島をはじめ,特に西部に島嶼が散在するが,島の数は少ない。…
※「アラビア海」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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