ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アデン湾」の意味・わかりやすい解説 アデン湾アデンわんGulf of Aden アラビア海と紅海とをつなぐ海盆。イエメンの海港アデンにちなんで命名され,アラビア半島南岸と「アフリカの角」との間に位置する。東北東から西南西方向へ,長さ 1480km,平均幅 480km,面積は約 53万km2である。湾の形成は,シェバ海嶺軸から海底が拡大したことによる。アラビア半島とアフリカ大陸が始新世後期あるいは漸新世初期(約 3500万年前)に今日の大陸縁辺に沿って裂け,以後湾の断層と並行に互いに分離していった。海生生物は量,種類ともに豊富で,イワシ,サバ,イルカ,マグロ,サメなどのほか,クジラも頻繁に出没する。スエズ運河開通後は,地中海とインド洋とを結ぶ重要な航路であり,アラビア半島側にイエメンのアデン,ムカッラー,アフリカ側にジブチのジブチ,ソマリアのベルベラなどの要港がある。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by
百科事典マイペディア 「アデン湾」の意味・わかりやすい解説 アデン湾【アデンわん】 アラビア海の西部にある湾。アラビア半島南西端のイエメンとアフリカ東端のソマリアとの間に長さ約900kmの入海をなし,湾奥のバーブ・アルマンダブ海峡で紅海につながっている。古くから地中海とインド洋を結ぶ交易路として重要な位置を占め,湾の北西端にあるアデンはギリシア・ローマ時代から中継港として栄えた。 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報 Sponserd by
日本大百科全書(ニッポニカ) 「アデン湾」の意味・わかりやすい解説 アデン湾あでんわんKhatij Aden アラビア半島南岸と「アフリカの角」とよばれるソマリア半島の間にある湾。紅海の入口から東はアシール岬(東経51度16分)に囲まれる。長さ約890キロメートル、幅約480キロメートル。地中海とインド洋を結ぶ重要な海路で、沿岸にはアデン、ジブチ、ベルベラなどの重要港がある。[原 隆一] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例 Sponserd by