コーチン(英語表記)Cochin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コーチン」の意味・わかりやすい解説

コーチン
Cochin

インド南西部,ケララ州中部の港湾都市。アラビア海とベンバナード湖に面する。海岸線と平行に 70km以上も細長く続く潟湖ベンバナード湖が狭い水路で海と通じるところに発達し,外洋と沿岸水路の港として発展。古くからコーチン藩王国の首都で,バスコ・ダ・ガマが 1502年にポルトガル商館をおき,翌年ポルトガル総督アルブケルケがインド最初のヨーロッパ型の城を築いた。 1663年オランダが進出,1795年イギリスが占領,近代的港湾が建設された。同国南西岸の主要港の一つでコプラ,カシューナッツ,茶,木材の積出しが多く,船舶修理,化学工業も行われる。ココヤシ繊維紡織,綿織物などを産出。バスコ・ダ・ガマの墓所,ユダヤ教徒居住区などヨーロッパとの交流を示す史跡が多い。インド海軍の基地がある。 1970年にエルナークラム,マッターンチェリなどを合併した。人口 56万 4038 (1991) 。

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