グロビゲリナ軟泥(読み)グロビゲリナナンデイ(その他表記)globigerina ooze

精選版 日本国語大辞典 「グロビゲリナ軟泥」の意味・読み・例文・類語

グロビゲリナ‐なんでい【グロビゲリナ軟泥】

  1. 〘 名詞 〙 ( グロビゲリナはGlobigerina ) 深海堆積(たいせき)物の一つ浮遊性有孔虫一種グロビゲリナの石灰質遺体を主成分とする海底の泥。乳白色、バラ色、黄色、褐色で、特に大西洋に広く分布する。球形虫軟泥。〔英和和英地学字彙(1914)〕

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最新 地学事典 「グロビゲリナ軟泥」の解説

グロビゲリナなんでい
グロビゲリナ軟泥

globigerina ooze

典型的な遠洋性堆積物の一つ。かつては浮遊性有孔虫の一種Globigerinaを主構成種とする有孔虫軟泥と考えられたが,より微小な石灰質ナンノ化石が占める割合が高いため,現在では石灰質軟泥に分類されている。南太平洋・大西洋・インド洋に広く分布し,海洋底面積の40%以上を占めるが,極に近い海域には分布しない。石灰量は,水深1,000m以浅で最大90%以上に達するが,水深4,000~5,000mでは30%前後。浮遊性有孔虫の組成分析や殻の同位体組成は,気候変化を知る絶好指標となる。

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参照項目:遠洋性堆積物

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グロビゲリナ軟泥」の意味・わかりやすい解説

グロビゲリナ軟泥
グロビゲリナなんでい
globigerina ooze

主としてグロビゲリナ (→タマウキガイ ) などの浮遊性有孔虫の石灰質殻から成る軟泥で,ほかに黄色鞭毛藻の一種,コッコリスなどの生物遺骸やコロイド状物質を含む。赤粘土とともに深海性堆積物の代表的なもので,海洋底の 40%以上に分布している。有孔虫の生産性が高い低緯度地域で,かつ陸源物質の供給の少い遠洋で,炭酸塩の溶解の少い水深 4000~5000m以浅の海域に広く分布する。太平洋南半部,大西洋,インド洋に多い。

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百科事典マイペディア 「グロビゲリナ軟泥」の意味・わかりやすい解説

グロビゲリナ軟泥【グロビゲリナなんでい】

深海底に堆積する軟泥の一種。海のプランクトンで石灰質の殻をもつグロビゲリナ属有孔虫の死殻を多く含むのでこのように呼ばれた。現在ではグロビゲリナ以外の生物遺体が多いことがわかり,この名称は使わず一般的に石灰質軟泥と呼ばれている。炭酸石灰が30%以上含まれるもの。インド洋,太平洋では赤道を中心に分布。

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世界大百科事典(旧版)内のグロビゲリナ軟泥の言及

【石灰質軟泥】より

…化学組成の一例を表に示す。(1)有孔虫軟泥foraminiferal ooze 最も典型的な石灰質軟泥で,古くからグロビゲリナ軟泥globigerina oozeという名で知られ,炭酸石灰を50~80%含むものが多い。この軟泥を62μm(250メッシュ)のふるいで水洗すると,網目上に残った部分はほとんど浮遊性有孔虫(グロビゲリナ超科)の殻であり,網目を通過した細粒部はコッコリス類の殻片を無数に含んでいる。…

【タマウキガイ】より

…殻は薄い石灰質で,多くの小さい穴があり,その間より細長いとげを出している。死んで殻が中心となって海底に沈積したものをグロビゲリナ軟泥Globigerina oozeといい,大洋の水深2500~4500mの海底を覆っている。【今島 実】。…

【有孔虫】より

…全海洋を通じて,暖・寒両水系の種群が赤道にほぼ平行な帯状に分かれて分布する。大洋底の約47%を占めるグロビゲリナ軟泥はこれら浮遊性有孔虫の遺骸で形成されている。一般に有孔虫の分布を規制する環境要因として,深度,水温,密度,光量,塩分,水素イオン濃度,酸素,栄養塩類,地形,距岸距離,底質,底生生物などが重視される。…

※「グロビゲリナ軟泥」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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