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アルメニア語 アルメニアごArmenian language

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アルメニア語
アルメニアご
Armenian language

アルメニア,ジョージア(グルジア),アゼルバイジャンシリア,エジプト,トルコのイスタンブール,アメリカなどで,合計約 570万人の人々に話される言語。インド=ヨーロッパ語族のなかで独立した一つの語派をなす。5世紀に発明された 38文字から成るアルメニア文字をもつ。この時期のアルメニア語は古期アルメニア語と呼ばれ,キリスト教関係の文献に残っているが,現在でも教会の儀式用言語として伝わっている。現代のアルメニア語にいたる発達は,ロシアの支配を受けた地方と,トルコの支配下にあったイスタンブールとで違い,発音や文法に差が現れた。他言語の影響にさらされることが多かったため,ペルシア語,ギリシア語,フランス語などからの借用語がみられる。

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百科事典マイペディアの解説

アルメニア語【アルメニアご】

インド・ヨーロッパ語族に属する言語で,アルメニア語派を成す。前6世紀ごろから小アジアのワン湖付近を中心に使用され,古代・中世・近代と推移している。古くはイラン語の影響が強く,その借用語が多い。
→関連項目アルメニア(国)アルメニア(地方)アルメニア[人]カフカスフリュギア語

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世界大百科事典 第2版の解説

アルメニアご【アルメニア語 Armenian】

インド・ヨーロッパ語族に属し,独立の一語派をなす。現在この言語の話し手は300万人以上と推定されているが,その言語領域は明確ではない。なぜなら,その本来の話し手がアルメニア共和国よりも多くは周辺のグルジア,アゼルバイジャン,イラン,トルコなどのほか,遠くはインド,レバノンにまで分散してしまっているからである。東西2方言に分かれるが,本国の人口の大半は東方言に属し,西方言は各地に分散しているため,その話し手の多くは二重言語使用者となっている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アルメニア語
あるめにあご

インド・ヨーロッパ語族の一語派。300万人を超えるアルメニア共和国の公用語だが、周辺のジョージア(グルジア)、アゼルバイジャン、イラン、トルコ、ギリシア、インドにまで話し手が分散している。アルメニアという名は古代ペルシア帝国の碑文に現れ、古代史家も用いているが、その話し手はハイHayと自称していた。この名称は『旧約聖書』にみる地名ハッティHattiに由来するという説もあるが、正確には不明で、おそらく古代史家の伝えるとおり、小アジアのどこからか移住してきたことを暗示するものである。この地は長く異民族、とくにペルシア系の王朝の支配下にあったためにその影響が強く、イラン系の語彙(ごい)が大量に入り、長い間イラン語の一つと見誤られていた。その歴史は5世紀の聖書訳に始まる。それはメスロプMesrop Mashtots(362―440)という僧がつくった36文字からなる独特のアルファベットによってつづられている。中期の資料は11世紀末から14世紀にキリキアに移住して王国を築いた人々の残したものである。近代語には東西の方言があるが、公用語は東方言に基づく。子音に放出音の系列があり、名詞は性はないが、7格をもつ。動詞は全体に分析的表現の傾向が強い。[風間喜代三]

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世界大百科事典内のアルメニア語の言及

【アルメニア人】より

…イラン,トルコ,カフカスが接するアルメニア地方の住民。自称はハイHay。形質はコーカソイド人種のアルメノイド型で,インド・ヨーロッパ語族のアルメニア語を話す。アルメニア共和国を中心に,旧ソ連邦内各共和国,中東,アメリカ大陸等に分散している。人口は旧ソ連邦内に462万(1989),旧ソ連邦外に180万(1967)である。10~11世紀にビザンティン帝国の東進とセルジューク朝の侵入のために,政治的独立を失った多くのアルメニア人が母国を捨てた。…

※「アルメニア語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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