イトーヨーカ堂(読み)イトーヨーカどう

改訂新版 世界大百科事典 「イトーヨーカ堂」の意味・わかりやすい解説

イトーヨーカ堂[株] (イトーヨーカどう)

日本の代表的スーパーマーケットの一つ。小売業界の首位を占める。1920年吉川敏雄によって東京浅草に創業された洋品店羊華堂がその前身で,40年おいの伊藤譲が譲り受けた。第2次大戦による被害で一時閉鎖したが45年12月荒川区北千住に進出して再開。48年改組して合資会社羊華堂設立。56年譲の死去で弟の雅俊が社長に就任。58年別会社として(株)ヨーカ堂婦人・子ども服,洋品雑貨販売)を設立した。これがイトーヨーカ堂の直接の前身である(同社が1971年(株)イトーヨーカ堂(旧,川越ビル(株))に合併,(株)イトーヨーカ堂になった)。61年10月北区赤羽にチェーン第1号店を開店,スーパーとして本格的な店舗展開を始めた。当初の首都圏中心からやがて北海道,東北,そして中部から関西地区へと全国に展開している。この間,66年末には生鮮食品の販売を開始,フルラインの商品構成とした。近年はスポーツ・文化施設,旅行などのサービス事業や消費者金融にも力を入れている。関連企業も多く多部門にわたるが,なかでも日本のコンビニエンス・ストア草分けといえるセブン-イレブンジャパン(株)(1973設立)やファミリーレストランの(株)デニーズジャパン(1973設立)などは業界でも有数の地位を占めている。グループの店舗にATM(現金自動預入支払機)を設置した決済業務中心のIYバンクなど金融業務にも進出。2005年9月セブン-イレブン・ジャパンと共同持株会社,セブン&アイ・ホールディングスを設立した。資本金480億円(2005年8月),売上高3兆6236億円(2005年2月期)。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イトーヨーカ堂」の意味・わかりやすい解説

イトーヨーカ堂
イトーヨーカどう

スーパー・チェーンストア。1920年東京都台東区で羊華堂洋品店として創業。1958年ヨーカ堂設立。1961年スーパーストア形態の営業開始。1965年伊藤ヨーカ堂に改称。1971年現社名に変更。1973年デニーズジャパン,ヨークセブン(セブン-イレブン・ジャパン)を設立し,紅丸商事(ヨークベニマル)と業務提携。1975年ヨークマート設立。首都圏を中心に全国へ店舗を拡大し,1997年には中国の四川省成都市にも開店した。2001年アイワイバンク銀行(セブン銀行)設立。紳士服,婦人服,雑貨,スポーツ用品,子供用品などの専門店の経営も行なう。2005年持株会社としてセブン&アイ・ホールディングス設立。

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日本の企業がわかる事典2014-2015 「イトーヨーカ堂」の解説

イトーヨーカ堂

正式社名「株式会社イトーヨーカ堂」。英文社名「ITO-YOKADO CO., LTD.」。小売業。大正9年(1920)前身の「羊華堂洋品店」創業。昭和33年(1958)「株式会社ヨーカ堂」設立。同40年(1965)「株式会社伊藤ヨーカ堂」に改称。同46年(1971)現在の社名に変更。本社は東京都千代田区二番町。セブン&アイ・ホールディングス子会社の総合スーパーストア。東日本地盤。中部・近畿・中国地方にも店舗展開。

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