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イラク情勢と日本 いらくじょうせいとにほん

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知恵蔵の解説

イラク情勢と日本

2003年5月にブッシュ米大統領イラクにおける戦闘終結を宣言した後も、イラクの復興は治安が悪化するなか混迷が続いている。日本はイラクの復興支援のため自衛隊派遣を決定、04年1月中旬イラク復興支援特別措置法に基づき陸上自衛隊の先遣部隊がイラク南部のサマワに派遣され、1月31日に派遣承認案が衆院本会議で可決された後、2月3日に陸上自衛隊本隊がサマワに出発した。06年4月下旬、第10次隊に派遣命令が出された。自衛隊のイラク派遣問題は、04年6月のイラクへの主権移譲後、駐留している連合国軍が多国籍軍に移行したことにより多国籍軍と自衛隊との関係が政治問題化、民主党などの野党はイラクからの撤退を要求した。復興支援は、治安・建設・車両・医療・雇用など多岐にわたっているが、顕著なのが資金援助であり、04年度分として総額15億ドルの無償援助を供与、07年までの中期的な支援として円借款で最大35億ドルの支援を約束している。05年6月イラクで移行政府が樹立され、10月には国民投票で憲法が承認され、12月には連邦議会選挙をへて、議会の招集、06年5月20日の正統政府が発足という流れのなかで、6月20日小泉首相はサマワ派遣の陸上自衛隊の撤退を正式表明した。7月に撤退が開始され、下旬には全部隊が帰国した。ただし航空自衛隊は支援物資等の輸送業務に従事している。派遣期間は06年12月14日までとなっている。

(高橋進 東京大学大学院法学政治学研究科教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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